セックス、ドラッグ、恋愛？

 

 

ダンナが転職したのはバンドにデビュー話が持ちあがったからです。

 

 

それまでも大阪だけでなく、東京でもライブをしてたりしてました。

あるバンドと兄弟バンドとしてデビューするって話が進み、仕事量の多い今の会社を続けるのは困難になったので辞め、自分の得意先だった理解のある社長の小さな会社へ転職したんです。

しかしその後、兄バンドがＳＨＡＲＫみたいに事務所側とモメたり、それこそ音楽性の違いでメンバーが脱けたりして解散。

兄弟バンドとして売ることができないとの判断でデビューの話は流れてしまいました。

 

 

やっぱり年齢的なこと考えるともうデビューはない。

 

ってことでバンドは解散状態になり、それぞれサラリーマンとして生きて行くことになりました。

ダンナはもう一つの夢であった海外と貿易の仕事がしたい・・・ってことで、イギリスへの語学留学を決めました。

元々外国語大学卒だったので、そこそこ英語はできたのですが、ビジネス英語をマスターしたいってことでの留学です。

 

それを聞いた私がどう思ったか・・・。

 

 

あんただけにそんな楽しい思いはさせないぞ！

 

私も行くっ！！！

 

だってイギリスっていえばＲＯＣＫの聖地ですよ～。

 

学生のとき旅行で行ったけど、イギリスに住めるなんて夢のようじゃないですか！

絶対、私も行く！

 

 

 

 

当時私は両親からダンナとの結婚は反対されていました。

 

まぁ婚約者として元カレは私の父の経営する事務所に入ってましたからねぇ・・・＾＾；

それを捨てて全然違う男と結婚だなんて！　しかも私の方が悪いｗ　←元は私の浮気ですからｗ

それでも私は絶対ダンナと結婚するよー！　っていうのを表明するつもりもあって、私も一緒にイギリス行くぞー！　って決めたんです。

まぁでも楽しそうなこと大好きだからってのが一番かな・・・＾＾；

 

 

 

ダンナは元々決めてたことなので着々と準備は進められたけど、私はまずお金がないｗ

 

 

浪費家でしたからね～＾＾；　貯金なんて全然してなかったですｗ

それにダンナも初めての土地で暮らすのに、英語もろくに話せない私を連れていくのは自分がしんどいと思ったみたいで。

とりあえずダンナが先に向こうで暮らしてみて、私が来ても大丈夫なように手配するからそれまで待てと。

そんな理由でダンナがある年の秋に先にイギリスへ飛び立ちました。

 

 

出発当日、伊丹空港にダンナを車で送っていきました。（当時関空はまだなかった）

 

搭乗口まで見送りに行くという私を　「泣かれると困るから」　って理由で駐車場でバイバイして。

着いたら連絡するからってことで出発して行きました。

 

 

 

 

さて連絡ってどうやってするのか。

 

当時は海外で使える携帯もなかったし、メールなんてものもありません。

通信手段は電話だけ。

なので１週間に１度、木曜日の夜にこちらのダンナの部屋から私がホームステイ先に電話をするって約束をしてました。

ところが・・・。

 

 

なかなか繋がらない。

 

コール音がなるのに出ない。　おかしいな？　時間間違えてんのかな？

 

 

今度はダンナの方から電話かかってきて、「なんでかけてこないの？　待ってたのに！」

こっちではコール音がしてるのに、イギリスのホームステイ先の家の電話は鳴ってない・・・。

もうホントに時々しか繋がらなくて、繋がっても雑音がひどくて話をするのも難しい。

おかしいな・・・。

あんまり通話状態がおかしいのでＫＤＤ（国際電話会社）に電話して聞いてみました。

 

 

まず今の状態はありえない。

 

アフリカとかすごく辺鄙な小さな国であれば電話回線が１～２本しかないから

誰か他の人が使用していればつながらないことはある。

でもイギリスみたいな大きな国で電話が繋がらないなんてことはありえない。

お客様、電話番号をお間違いなのでは？　と言われました。

 

 

ダンナとは毎日手紙を書く約束をしていました。

 

ある日の手紙に、ホームステイ先でボヤがあったとありました。

家も家族も自分も大丈夫だったけど、私がプレゼントしたパンツ（ズボンね＾＾；）だけ焼けちゃったって。

洗濯機から火が出たのか、洗濯ものとして出してたパンツだけが焼けたそうです。

 

 

 

 

 

そんな遠距離恋愛の日々のとある日。

 

 

会社に私宛のエアメールが届きました。

会社に私信が届くなんてまずないし、しかもイギリスからのエアメールで差出人はミセス・なんちゃらってもちろん封筒全部英語で書いてありました。

 

 

誰？　

ダンナのホームステイ先の家族と名前も違うし、差出人住所はボーンマス。

 

ダンナの先はブライトンだから住所に心当たりもない・・・。

 

 

なんだかよくわからないままに開けてみると、Ａ４よりもっと大きいサイズの便せん５枚にびっしり日本語が書いてありました。

 

差出人は彼女でした。

 

手紙の内容は、あの冬の夜のことからずっと書いてありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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